SONAR X3はTASCAM by GIBSONから

2013/09/30
Rolandから「Sonar X3が出ます、CakewalkはGibsonグループになりました」というメールが着た。
楽曲のネタ集め期間に入って、去年アップデートしたSONAR X2のライトユーザーになっている間に色々なことがあったらしい。

まず、5月にGibsonがTASCAMを子会社化。知らなかった。
Rolandは赤字の子会社Cakewalkの売却先をさがす。Rolandが希望退職者を募っていて、業績が芳しくないのは知っていたが、Cakewalkもそうだとは知らなかった。
そして2013年9月24日にRolandがCakewalkの株をGibsonに譲渡し、GibsonはTASCAM Professional SoftwareというブランドでCalkewalkのソフト事業を継続予定。
という流れ。


他社DAWと比べて性能・価格両面で遜色なく、一部は勝っていてアピールポイントもあり、また毎年アップデートしてユーザーからの定期収入もある、という状況でも赤字か。それほどソフトの開発費がかさむのか。
USBなどのユーザーインターフェースにSonar LEを付属して、ハードの売上を上げる販促品的な側面を加味しても、マイナス過多という判断か。
IKMultimediaやZoomのように、エフェクターなどハードのソフト化が進む中、グループ内にDAW制作部門を抱えて、既存製品の拡張に技術を転用していく狙いはないのか。
エレキドラムやギターシンセ、エフェクターのシミュレーション技術など、DAWを個性あるものにする素材をグループ内に持っていたのに、一度も連携せずに撤退なのか。計画はなかったのかとん挫したのか。
疑問は尽きない。

業績が悪くなったから、ハード部門を切ってノウハウをソフトウェアに集中投資します、というのであればより自然な感じがするんだけど、ソフトを手放すのが解せない。
MTRにSonarが組み込まれて、BOSSのマルチエフェクターにそれが乗っかって、iPhoneから操作出来るようになって、「iPhoneとマルチエフェクターでバリバリ曲作れます」的な方向に正常進化するのかと思ってたんだけど・・・違ったか。

これだけ楽器を電子化しているメーカーがソフトウェアを大事にしないはずがなく、Cakewalkの製品との連携があまりにも難儀なので、今後は自社開発でソフトを用意していく、という方向性であったらいいな。
あるいは、DAWメーカーという縛りを脱して、BOSSのプラグインソフトなどを販売するサードパーティのソフト屋、というのも歓迎。
Roland好きだから残念だが、足元だけを見ないで、未来に繋げて欲しいっす。

さて、GibsonはロボットギターにCalkwalkの技術を組み込んで、デカいディスプレイを付けて、作詞・作曲・チューニングが瞬時に出来る売れない意欲作を作るのかな。色々期待してます。
「CubaseかPro toolsにしとくんだった~」というのは勘弁してください。
レスポールとSonarを愛用している筆者にGibsonからのご加護があらんことを。

2013/9/30