機材レビュー「IK Multimedia T-Racks 3 Deluxe」★★★★☆

アマゾンレビューを参考に「音を大きくする本」、「マスタリングの全知識」、「エンジニアが教えるミックス・テクニック99」あたりを買いあさって勉強。
ある程度の試行錯誤の結果、時間のないアマチュア社会人ミュージシャンが行き着くのは、ソフト頼り。
シェアNo.1のWAVESが64bit非対応だったのでT-Rack3一択で投資。

コンプとイコライザーがたくさん入っている。それぞれに個性があるのは分かるが、どう使い分けて良いか検証する時間がもったいない。作曲や編曲に時間を使いたい。
そこでDeluxeにあるコンプ&イコライザーチェインのプリセットを選択して気に入った音を探す。
こんな使い方でレビューも何だけど、これで十分効果が体感できる。物臭な人にはぴったり。

ザックリと言えば、プリセットによって、高音・中音・高音域をそれぞれ強調するもの、とにかく音圧が上がるもの、ミックスのバランスを崩さないもの、
アナログ的な味を加えるもの、など様々で、プリセット(ひいては各エフェクト)の癖を知っているに越したことはないけれど、
とにかく当ててみて曲が一番生き生きするものを選べば良い。

Sonarのプリセット系コンプ(Vintage Channelあたり)と比べると、T-Racks3の方が効果が実感し易いし、微調整も直感的でやりやすい。

結構重いことが難点。
5,400rpmのHDDが足を引っ張るPCにおいては、1トラック+マスタートラックの2トラックに掛けるだけでも再生がブツ切れになって使い物にならず。
トラックの方にはチェインではなくコンプ単体を掛けてみても同じ。レイテンシーも酷い。
マスタートラック用に割り切って使う分にはOK。

それと、IKMultimediaはiOS系のハード・ソフトに傾倒してるので、T-Racks4なんてのは出ないかも知れない。

コンプ系のソフトを複数買うのは、操作性や音色が自分のツボに合うものを探す作業に近いので、多くあるに越したことはないと思う。
現状T-Racks3に満足してるが、去年64bit対応した王道のWAVEや、評判の良いSlate Digital FG-Xあたりを買い足して、色々やってみたい。

2013/2/22