機材レビュー「モニタースピーカーYAMAHA MSP7 Studio」★★★★★

1枚目のアルバムのミキシング中、作った曲をミニコンポやカーステレオで聞くと低音成分が暴れる傾向があったので、
長年使っていた安価で好評のFostex PM0.4よりも少し大きなスピーカーを探すことに。

一般家庭で再生できる音量を持つ小型スピーカーで、価格もミドルクラスで調べると行き着く中から、ネットの口コミだけでYAMAHA MSP7をチョイス。
田舎なのでモニタースピーカーを聞き比べられる店が少ない、聞き比べても自分の曲以外の音源で判断できる自信がない、という言い訳によるいつものネット買い。

PM0.4では分からなかった低音成分がすっきりと聞こえる。
パンを振った時の反応が良い。LRの配置がやりやすい。
PM0.4でミックス済みの曲を聴くと、かなりバランスの悪い曲があったので、この差異がそのまま性能差という感じか。
前にレビューしたSonyのヘッドフォン「MDR-CD900ST」とMSP7の両方で心地よく聞こえるバランスに整えると、ミニコンポやカーステレオでもまとまって聞こえるようになった。

音場補正をする「ARC System」からの反省で、リアルな環境の改善を思い立ったので、MSP7購入時にスピーカーを部屋の中央付近に配置し、壁からも離した。
音像を捉えやすくなったのは、ひょっとすると音場改善によるところが大きいかも知れない。
同時にやったのでどちらの恩恵が大きいのか判断がつかない。が、現状に満足。

もっとデカいレンジの広いスピーカーや、高価なスピーカーであればMSP7は霞むかもしれない。
しかし、防音設備のない部屋で、ご近所や家族を気にすれば妥協必須。予算もある。
もろもろの条件を加味した時に浮上する絶妙な選択肢という感じか。
日本の住宅事情に逆らわない趣味の宅録派には、ベストチョイスの1つかと思います。

2013/3/14