機材レビュー「V-Cymbal Ride CY-15R」★★★☆☆ V-Drumsのクラッシュを2枚にする

クラッシュ1枚・ライド1枚(クラッシュにも使える同サイズ)のV-Drums標準セットのまま使い続けていたが、なんとなくモチベーションを上げたくなってクラッシュ2枚に増設決意。
評判の良い一番デカいライドCY-15Rを買って、ライドで使っていたクラッシュを右クラッシュに役替えすることにした。

15インチだから、一般的なクラッシュの16インチより小さい。しかし、タムもシンバルも全てが小さいサイズの中に納まると大きく見えて、それだけでライドっぽい。
ライドの上にクラッシュがくると囲まれ感がアップしてちょっと気持ち良い。この辺はドラマーのマニアックな感覚。

所有するTD-9にはライド用に配線が2つ用意されていて、ボウ・エッジ・ベルの表現に対応している。
ボウもベルも大きくなったが、気分的にはベルが叩きやすくなった感じ。ボウとベルを常に叩き分けるほどの腕がないので、この辺は参考まで。
しかし、特に感度が良くなった印象はなく、厳密に言えば叩くところが大きくなっただけ。

鉄のシンバルの値段と比べると劣化しないシンバルと考えれば高くないが、トリガーの付いた丸いゴムの電子機器と考えると高く感じる。
値段は他のライド対応V-Cymbalと比べると5,000円強の差で小さくはない。プレイヤビリティについては、ものすごく上がるとは思えないので、大きい見た目に差額を払えるかどうか。
CY-13Rという新設計のシンバルが出ているが、電気部品は新しい方が良いので、特に大きさにこだわらなければより新しいのをおすすめしたい。

シンバル用のマウントの買い足しも必須だが、鉄のシンバルにも利用できる汎用性を考えると、専用のマウントではなくてシンバルスタンドがお勧め。
筆者はここでカノープスのベストセラーである軽量なCCS-1Fに食指を伸ばしたが、これはまた別レビューで。

スタジオやライブイベントでは、クラッシュ1枚のところが多いので、クラッシュ2枚体制に慣れると問題もある。
気持ちよくライドの上のクラッシュを叩くのに慣れてしまうと、右手をライドから左のクラッシュに素早く動かせなかったり。
いつもMyクラッシュ&スタンドを持ち歩いて自ら環境を補完する方法もあるが、どんな環境でも同じように叩ける気軽さと対応力も捨てがたい。
クラッシュ2枚の表現力を身に着けてから、1枚にも対応できる能力を付ける、という言い訳がましい落としどころを見つけて、まずは2枚を楽しみたい。

目的はクラッシュの増設だが、買ったのはライドなので、ややこしいレビューになったが、まとめると
1.クラッシュの増設をしたい人には、クラッシュより径の大きいライドを買って、ライドで使っていたV-Cymbalをクラッシュに回すことを薦めたい
2.CY-15Rは大きさに惹かれる人にはおすすめだが、新設計のCY-13Rの方が良さそうです。

V-Cymbal Ride CY-15R
16インチのクラッシュより小さいが、タムよりデカいCY-15R
2014/5/11